介護=親育て6介護=親育て8

2014年08月23日

介護=親育て7

「介護=親育て6」のつづき

なぜ父が人一倍?傍若無人でわがままなのか、そのルーツを考えてみた。
昭和一桁生まれの父は、たいした学問を受けることもなく、10代で早くも戦争に駆り出され、青春時代はずっと太平洋上で戦艦に乗っていた。

父曰く「匍匐前進をしたくないから海軍に志願した」と言っていたが、現代なら多くを学び、楽しいはずの青春時代をずっと生きるか死ぬか分からない毎日を過ごしていたのかと思うと、私などには想像し得ない恐怖心や懐疑心を抱えていたのだろうと推察する。

軍隊ではきっと傍若無人な扱い方をされ、敵艦に襲われたら逃げるしかない。艦隊では何度も爆撃を受け、隣にいた戦友の首が吹っ飛んだこともある、と言っていた。何度も攻撃を受けながら、洋上に投げ出されても、父は死ななかった。

そして、戦後となり自分がそんな危険で過酷な戦場にいたことなど、もう誰もなかったことのように暮らしている。
心の底に、自分が受けた多くの理不尽な思いが、年を取り、いよいよあの世が近くなった時に、蘇ってきていたのかもしれない。

客観的な見方をすれば、「相当な苦労をしたんだな」と思えるが、その思いの矛先をまともに受ける家族には、やはりしんどい事柄でしかない

enji_152 at 15:06│Comments(0)未来へ | 介護=親育て

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