我欲2我欲4

2015年08月20日

我欲3

我欲2のつづき。

学生時代仲良くしていた友人が、卒業後添乗員として働いていた。
仕事にも慣れ、定期的に海外へ行っていた彼女だが、ある時「私イタリアに行くの」と言う。
よくよく聞いてみれば、イタリア男に口説かれたらしく、彼と同棲する、というのだ。

女と見れば片っ端から口説くイメージのあるイタリア男か~、などと想像しながら、「大丈夫なの?」と聞くが、彼女はかなり本気の様子。確かにすべてのイタリア男がいい加減というわけではないだろうし、むしろナンパなイメージを持っている私の考え方に問題があるのかも…と思うことにした。

それからしばらくして、「イタリアで病気になって日本に帰れなくなった」と彼女から連絡があった。
「マジ?大丈夫???」と、仲間達と相当心配したが、簡単には馳せ参じれる場所でもなく、何とか元気になることだけを祈っていた。

それから数ヵ月して彼女が帰国したというので、皆で彼女と会うことになった。
すると、イタリアにいる間にかなり深刻な病に罹ってしまい帰国した、というのだ。
だが、イタリア男のことが忘れられないから、病気が治ったらまたイタリアに行く、と嬉しそうに話す彼女。

しかし、話を聞いていると、やっぱり様子がおかしい。
どうも、イタリア男には妻子がいるらしく、彼女はただ単に遊ばれているだけの存在のようなのだ。
それでも、彼女はそんなことは意に介さず、イタリア男との目くるめく?バラ色の日々を語るのだ。

そうなってしまった彼女は、もう学生時代のような利発な子ではなくなっていた。
言い方は悪いが、色情魔と化していた、と言っても過言ではない。
友達皆で今の状態が良いことではない、と話したが、彼女の意思は変わらず…。

その後、病気は快復することなく、結果として心を病んでしまった。
私も毎年年賀状だけは送っていたが、いつの頃からかそれも来なくなってしまった。
今、彼女はどうしているのだろう…

enji_152 at 19:44│Comments(0)今世 | 我欲

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