2017年07月17日
エピソード2-4:親子逆転4
父は大食漢だ。
高齢になってからも、どんぶり飯を2杯は軽く食べていた。
父亡き後、母と二人暮らしになってからは、年間お米は20キロほどしか食べないのに対し、父がいた頃は、月に10キロ、つまり毎月お米を買っていた。
腎臓が機能しなくなった父は、80歳から人工透析を始めた。
漏れなく、食事制限が絶対条件だが、一度もそれを守ることはなかった。
家族がどんなに節制するよう、あれこれ努力しても、もらった小遣いで食べ物を買っては、食べたいだけ食べた。
父の持論として、「食べないから元気が出ない」というのがある。
戦争で食に苦労し、そのせいで健康を害したであろう経験からか?食べれば元気になる!という信念があるのだ。
まさか、食べ過ぎたから病気になったなどということは夢にも思っていないし、家族がどんなに説明しても理解しなかった。
だが、食事制限でストレスを溜め込み精神を病むのと、食べたいだけ食べて苦しんで死んでいくのと、どちらが良いのだろう?
どちらもイヤだろうが、この時の父には二者択一しかなく、もれなく父は後者を選んだ。
それもまた、本人の意思を尊重した、ということになるのだろう。
高齢になってからも、どんぶり飯を2杯は軽く食べていた。
父亡き後、母と二人暮らしになってからは、年間お米は20キロほどしか食べないのに対し、父がいた頃は、月に10キロ、つまり毎月お米を買っていた。
腎臓が機能しなくなった父は、80歳から人工透析を始めた。
漏れなく、食事制限が絶対条件だが、一度もそれを守ることはなかった。
家族がどんなに節制するよう、あれこれ努力しても、もらった小遣いで食べ物を買っては、食べたいだけ食べた。
父の持論として、「食べないから元気が出ない」というのがある。
戦争で食に苦労し、そのせいで健康を害したであろう経験からか?食べれば元気になる!という信念があるのだ。
まさか、食べ過ぎたから病気になったなどということは夢にも思っていないし、家族がどんなに説明しても理解しなかった。
だが、食事制限でストレスを溜め込み精神を病むのと、食べたいだけ食べて苦しんで死んでいくのと、どちらが良いのだろう?
どちらもイヤだろうが、この時の父には二者択一しかなく、もれなく父は後者を選んだ。
それもまた、本人の意思を尊重した、ということになるのだろう。