毎日バタンキューエピソード7:新たな世界へ15

2019年10月04日

エピソード7:新たな世界へ14

エピソード7:新たな世界へ13のつづき。

仕事を終え帰宅すると、母が顔面汗だらけで迎えてくれた。
「どうしたの?」と聞くと、「掃除機かけてたら、暑くて暑くて~」と言う。

10月なのに未だ30℃近い日が続いているので、1日中クーラーも入れていたが、少し身体を動かすと汗をかくようだ。

と、母の着ているものを見て思った。
「暑いなら上着脱げば~」と言うと「だって寒いんだもん!」と母。

動いていれば暑くなるが、じっとしていると寒くなるから、薄いカーデガンを羽織っており、そのままの恰好で掃除をしたら暑くなった、というわけだ。

「掃除する時は脱いだほうが良いよ」と言うと「あら、そうなの?脱いでいいの?」と母。
毎度のことながら脱力する回答が返ってくる。

「いいのよ~、ほら、汗だくでしょ~」と、母の汗をぬぐってあげると、嬉しそうに母はニコニコしている。

そうそう、母は既に母ではない。子供と同じなのだ。
かわいい子が同じことしたら、しょうがないわね~とか言いながら、子供の汗をぬぐってあげるだろう。そういうことだ。

とか言いながら、また母は同じことを繰り返すのだろう。

enji_152 at 20:03│Comments(0)今世 | 高級養老院物語

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