2023年12月10日

2度目の西表島13(旅の終わりに)

8年ぶりに訪れた西表島は、世界遺産に登録されたこともあり、道路や橋といった公共設備が修繕されていた。石垣島から出航するフェリーも大型船が導入され、世界遺産効果を目の当たりにした。

島の9割が亜熱帯ジャングルで覆われており、海、川、滝、山といった大自然、多種多様な動植物の宝庫だ。

私達はそんな大いなる大自然のほんの一部を見て回っただけだが、それでも、これまで知らなかったこと、気付かされたことがあり、都会にいてはお目にかかることのない動植物とも出遭えた。

観光客が見るものは、楽しく自分にとって都合の良いことのほうが多いものだが、その影には島の歴史、多くの人が紡いできた風習、文化が根付いている。その中には口外したくない事柄もあるだろう。だが、それらがあったから、今に繋がっていることを忘れてはならないのだと、今回の旅を通して実感した。

八重山諸島に限らず、一度目は上澄みだけをさらう観光、二度目以降はさらにそれらを深堀りし、学ぶことの必要性を感じた。

旅とは行く度に自分に気付きを与えてくれるものだと思う。
今はネットやテレビなどで行かずともその場所を見ることが出来るが、足を運び、その土地の空気に触れ、自分の目で見て感じること、これほど大切なことはないとつくづく思う。

機会があれば、ぜひ皆さんにも他の土地へ足を運んでいただきたいと願っている。

※写真は石垣島空港から離陸直後の景色。

20231210




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2023年12月09日

2度目の西表島12(沖縄本島-波上宮)

奥武島を後にし、以前から行ってみたかった波上宮に参拝した。
ここはビーチ沿いに面した大岩の上に社(やしろ)が建てられているが、御嶽ではなく神社だ。

遥か彼方の昔は、この大岩に神の力が宿っているということで信仰の対象であり、海の安全を守る象徴であったが、熊野権現の神様よりご神託があり、ここに社を祭ることになった歴史がある。

沖縄は御嶽で祈りを捧げ、自然を崇拝する風習がある。
人は自分一人の力で生きているのではなく、自然の恵みあってこそ生かされているのだから、それらに感謝する、謙虚な気持ちで敬うことは人として自然なことだろう。

そういう意味では、御嶽であれ、神社であれ「そこに神様がおられる、働いてくださっている」という思いを抱ける場があることは、人が謙虚な思いを抱き、自身を振り返り、己を戒め律していくチャンスをもらえていることを意味する。

人は時に横柄になり、我情我欲のままに何でも自分の思い通りに事を進めがちだが、その根本には生かされて生きている私達であり、神仏のお守りなくしては成り立たないことを忘れてはいけないのだ。

旅の最後に波上宮の神様にご挨拶が出来、5日間を無事に楽しく充実した日々を過ごせたことに感謝申し上げた。

※写真は、波上ビーチから見た岩上にある波上宮(左上に小さく社の一部が見える)。

20231209


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2023年12月08日

2度目の西表島12(奥武島)

奥武島は南城市玉城エリアにある、周囲約1.7kmの島だ。
島の入り口にある天ぷら屋さんで腹を満たした後、島を海沿いに左回りで周った。

島には漁港もあり、そこでは新鮮な魚介が売っているうえ、そこで軽い食事も出来るようになっている。
この日は天気も良かったので、店の前にテントが張られ、そこでランチを楽しんでいる方が多くいた。

そこから車で数分のところで「竜宮神」と書かれた看板が目に入り、案内板に従い、海岸まで降りてみた。すると、そこには多くの置石があり、多くの方々が竜神様に願いを込めて石を積み上げていったのでろう様があった。

ここには龍が天から降りてきて座るとされている「龍座」と呼ばれる岩がある。
近くには母子岩と呼ばれる岩もある。

いずれも、自然の波風に浸食されて出来たものであろうと推察されるものの、そういう伝説が生まれることにロマンを感じたし、実際、私達の目には見えないだけで、龍がそこに座っているのかも…などと妄想するとワクワクした。

地元の方が竜神様と崇めているのだから、大切な場所なのだ。
私達観光客はそういう場所に敬意を払いつつ、お邪魔する気持ちを忘れてはいけない。

沖縄ならではだが、奥武島には他にもいくつかの御嶽があった。
行ける範囲で参拝し、ご挨拶させてもらった。
次回はもう少し時間をかけてじっくり回ってみたい、また行きたい場所の一つとなった。

※写真は龍が座るとされている龍座岩。

20231208



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2023年12月07日

2度目の西表島11(奥武島)

旅の最終日は沖縄本島の南部を巡ったが、ニライカナイ橋を渡った後、前回行けなかった奥武島(おうじま)に行けた。

奥武海道から全長約900メートルの奥武橋を渡るとすぐに、中本鮮魚てんぷら店がある。
「ここのてんぷらは絶品なので、ぜひ食べて欲しい」と知人から教えてもらっていたので、まずはそこで出来立てのてんぷらを食べた。

内地のてんぷらとちょっと違って衣がボテっとした感じだが、噂通りとてもおいしかった。もずく、紫芋、いももちの天ぷら、いずれも100円だったが、それだけで十分なランチだ。

店の側にあるベンチで奥武橋を眺めながらのんびり天ぷらを頬張っていると、近所からかわいい猫がやってきて「天ぷらくれ~!」と言わんばかりの主張をしてくる。
私達の膝の上に乗ろうと、虎視眈々とその機会を狙っている。

とはいえ、人間の食べ物を猫にあげることは猫にとって良くないことと知っていたので「ごめんね~」と言いながら、猫のお願いを却下することにした。
その間にも、次々と天ぷらを頬張る人達が周囲に群がっているものの、なぜかその猫は私達から離れない。

奥武島でまずはニャンからの熱烈歓迎?に感激したひと時だった。

20231207


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2023年12月06日

2度目の西表島10(沖縄本島・南部)

西表島滞在は正味丸ッと2日間で、旅程4日目には西表島⇒石垣島⇒沖縄本島に飛んだ。

那覇市内のホテルにチェックイン後、国際通りにある牧志市場周辺を散策したが、市場が建て替えられていたのが新たな発見だった。周辺もコロナ期は客足も鈍っていたであろうが、大層な賑わいで活気に満ちていた。

旅程5日目は琉球王朝の庭園である識名園を堪能。朝いちばんで行ったので静かな庭園を堪能することが出来た。
その後、イオンに行って沖縄土産をたらふく購入。

そこからニライカナイ橋が見える展望台へ向かった。展望台に隣接する施設はアメリカ軍が管理しており、展望台に至る歩道からはパトリオットミサイルが設置されているのが見えた。
展望台に位置する場所からの眺めは広範囲にわたるため、有事の際にはパトリオットが迎撃のために使われるのか…と。

ニライカナイとは「海の向こうにある理想郷」という意味だが、展望台からはまさにその名の通りの美しい景色が広がっていた。

この地が永遠に理想郷であることを、パトリオットミサイルを横目に祈らずにはいられなかった。

※写真は展望台からの眺め。ニライカナイ橋の向こうに久高島も見える。

20231206







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2023年12月05日

2度目の西表島9

西表島はあまり知られていないが、島の西側から北側にかけて、石炭採掘場の跡が多くある。

明治中頃から、台湾や国内から内地の給料の1.5倍という甘言で募集された人達が、作業を管理する納屋頭から作業内容、賃金、生活全般に至るまで全てを管理され、食べ物も満足に与えられず、奴隷状態で働かされ続けたうえ、逃げようとすれば凄絶なリンチを受け、麻薬で逃げられないようにされ、死亡した跡の死骸は葬られることなく、その辺に野ざらしにされていた、と言う信じられないような歴史がある。

万一逃れられたとしても、深いジャングルの島では食べ物もなく、マラリアに罹って死亡する確率が高かったため、逃げるに逃げられない、働き続けるしか選択肢のない苦難を強いられた人々が多くいたのだ。

西表島の炭鉱の中でも特に歴史と規模が大きかったのが、内離島(うちぱなりしま)だ。
島の西側、白浜港からも見える島だが、これらがマスコミに取り上げられたり、誰もが知ることはほぼない。
私は沖縄出身の方からこの話を聞いていたので、今回ぜひその歴史を知りたいと思い、白浜港に立ち寄った。

今回白浜港の建物にある、炭鉱の歴史のパネルを読んでその闇の深さを知った。それは想像以上だったし、それが事実だったとは俄かに信じられないものの、無念に亡くなられた方達のことを思うと胸が締め付けられた。

この凄惨な歴史のうえに、今の西表島がある。そのことは決して忘れてはいけないし、語り続けるべき事柄であると心から思った。

※写真は白浜港から見える内離島。

20231205



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2023年12月03日

2度目の西表島8

浦内川クルーズの船着き場から山道を約45分ほど歩く途中に、日本の滝100選のひとつである「マリユドゥの滝」、そこからさらに10分ほど歩いたところに神の座を意味する「カンビレーの滝」がある。

マリユドゥの滝は、展望台からは木々が生い茂って良く見えなかったが、滝の近くまで行くとその全容が良く見えた。西表島はジャングルに囲まれた島なので、水量が多いことから、滝も複数存在する。

そこからさらに先にあるカンビレーの滝は高さのある滝ではないが、幅が広く水の勢いも激しく、なかなかに見ごたえがあり、個人的感想だが、マリユドゥよりカンビレ―のほうが100選に相応しいのではないか?と思った。

日本の滝100選の選抜基準がどういうものか知らないが、見たものが「おお!!!」と思うことがやはり感動を与えることにもなるだろうし、季節や時間帯などによって、滝の見え方も変動するだろうから、一概にどうこう言えるものではないものの、今回はそのような感想を抱いた。

今回の浦内川クルーズでは希少な野生動物にも出会えたし、美しい大自然を堪能することが出来た。
西表島は海もキレイだが、川もとても美しい。ニジマスのような魚も多く泳いでいた。
このような大自然の豊かさは後世に引き継ぐものだし、永遠に維持し続けることが大切だと痛感した。

※写真はカンビレ―の滝。


20231203

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2023年12月02日

2度目の西表島7

西表島3日目の午前中は浦内川ジャングルクルーズに参加した。

浦内川の船着き場から8kmほどは海水が続くため、海水、淡水、汽水域に生息する動植物を観察することが出来る。その更に上流が船到着地だが、そこから整備された山道を45分ほど歩くと、日本100選にも選ばれた「マリユドゥの滝」と、神の座を意味する「カンビレーの滝」を見ることが出来るツアーだ。

朝一番9時発の船に乗り、クルーズとトレッキングを楽しむことにした。
この時間だとちょうど動物達が食事をするために、水辺に集まってくる。
そのおかげで、在来種の琉球イノシシ、白鷺、黒鷺、青鷺といった貴重な動物達の生態を観察することが出来た。クルーズ船が通っても、動物達は慣れっこなようで、逃げることもなく食事に夢中の様子。

そんななか船頭が「おーーー!!!」と叫んだ。
何事?と思ったら「ヘラサギがいるよぉ~~!!!あそこ!!あそこ!!!」と、指差す方向を見ると、白鷺が群れを成しているようだが、船頭曰くその中に「ペリカンのような嘴をしたサギがいる!」と言うのである。
よくよく見ると、確かに嘴がペリカンのようなヘラっぽい形状をしている。

船頭によると「ヘラサギは世界に400羽しかおらず、日本ではここ西表島の浦内川に4羽が生息するのみで、絶滅危惧種で滅多に姿を現すことはない」とのこと。

日本ではここにしかいない貴重なヘラサギに出会えるとは!!
浦内川の美しく済んだ水面にも相当感動しまくっていたが、野生動物の出現にも驚かされることばかりだった。

※写真は船から撮ったので分かりづらいかもしれないが、ヘラサギ3羽とシロサギ1羽が写っている。

20231202

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2023年12月01日

2度目の西表島6

南風見田(はいみだ)の浜ビーチは2kmに亘るロングビーチだ。

第二次世界大戦中、波照間島から西表島に強制疎開させられた人達の3分の1がマラリアに罹り命を落としており、それを悼む碑「忘勿石」(わすれないし)が浜の東側の一角に立てられている。

浜の入り口から岩場が見えたので、そちらの方向に行ってみると、何とも不思議な模様をした大きな石、岩が出現した。見れば見るほど不思議な形状ばかりだ。

スマホで検索してみると、2000万年前(新第三紀中新世)時代頃のものであることが分かった。
2000万年前って!!まだ人類はおらず恐竜がいる時代に、おそらく火山の噴火で溶岩が噴出し、解けた残骸がその後長い年月をかけ、波風にさらされ不思議な紋様を刻んだのだろう。
こんな貴重なものを目にすることが出来るなんて!!!

奇岩の存在は知らずに出会ったので、驚きと喜びはひとしおだ。
美しく広がるビーチの最中に突然現れた奇岩達。見れば見るほどテンションは上がる。
自分の知り得ない太古にタイムスリップしたかのようだ。
こんな素晴らしい歴史的自然遺産が知られていないことが不思議でならない。

先に書いた西表島のブラックな歴史がそれを阻んでいるのかも…?と思い当たった。
これほどまでの奇岩であれば、多くの人が目にしたいと思うだろうが、あえて宣伝しない…。
島の歴史は私達が想像する以上に深い闇があることを思わされた。

それにしてもこの奇岩!!機会があれば自身の目で見ることをオススメする。


20231201

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2023年11月30日

2度目の西表島5

西表島2日目の午後から、大原港側、島の南側に向かった。
ランチは目当てにしていた店がgoogle mapでは開店時間になっていたが、行ったらなぜか閉まっており…。これがいわゆる島時間というやつか…などと、思わず笑ってしまった。

そこからほど近いところに食堂が開いていたので、そこに入った。
そこで食べたソーキそばがとても美味しく、食べている最中、個人ガイドの方がお客さんを案内していたので、ガイドさんが薦めるほどの店だからか…と合点がいった。

うまい出汁のスープも全部飲み干し、そこから南風見田の浜(はいみだのはま)に行った。
ここは西表島の南に面するロングビーチとうたわれているが、ちょっとしたパワースポットであることを認知していたので、以前より行ってみたいと思っていた。

ビーチに入る手前に2台ほどの駐車スペースがあり、そこに車を置いたものの、浜への入り口がゲートで塞がれていた。これは入っていいのか?と疑問に思いながら、とりあえずゲートに張られている注意書きを読むことに。

すると「イノシシが入るためゲートは必ず閉めるように!」と書かれていた。
西表島は固有種である琉球イノシシが生息しているため、街中にイノシシが出てこないようゲートを設けているようで、中に入ってはいけないとは書いてなかったので、入ることにした。

ゲートを閉め海岸へ続く小道を歩いた。両脇は木々で鬱蒼としており、ここでイノシシに出会ったら…と思うとちょっとビビッてしまったが、その先に広がる青い海を目にすると、そんな不安は一気に吹き飛んでいった。

明日に続きます。


20231130

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2023年11月29日

2度目の西表島4(由布島)

西表島2日目の午前中に、古見から水牛車に乗って由布島に渡った。
力持ちの水牛がゆっくり歩き10~15分ほどで到着する。

水牛はもともと日本にはおらず、台湾の人達が石垣島に移住する際に連れてこられたそうだ。
当時は農耕や荷物の運搬などに重宝されていたが、今は観光客を由布島まで運ぶため、日々活躍している。

由布島は石垣島や竹富島、台湾からの移住者で農耕が営まれており、当時は島内に学校もあり、その跡も残っている。
昭和44年の大型台風により甚大な被害を受けたことから、島民のほとんどが対岸にある美原地区(西表島)に移ってしまい、そこから人口が減っていった。
その後、残った住民が土地を耕し、植物を植え、今の由布島である亜熱帯植物園を作り上げたそうだ。

由布島は徒歩で1時間ほどで周回出来るが、島全体が植物園になっており、南国ならではの植物や昆虫に出会える。島の反対側に行けば美しいビーチも広がっている。

今は観光地と化しているが、その昔ここで生活を営んでいた人達がいた歴史を感じつつ、水牛の働きにも感謝しつつ、由布島を堪能させてもらった。

※写真は古見から水牛車に乗って由布島に向かう景色。

20231129

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2023年11月28日

2度目の西表島3

黒島を夕方の船で経ち、西表島大原港に17時半頃到着した。
東京より1時間ほど日の入りが遅いので、まだ外は明るい。

夕方港に着くということは、おそらくスーパーの総菜もないことを見越し、黒島に亘る前に、石垣港で夜の分の惣菜もゲットしておいた。この選択はまさに大正解だった。
ホテルで夕食という選択肢もあるが、ブッフェ一択なうえ高額なので、そのチョイスはハナから無かった。

大原港の近くにあるスーパーに立ち寄ったが、案の定弁当や総菜の類は何も残っていなかった。
オリオンビールと飲み物だけ購入し、レンタカーでホテルへ向かった。

島の良いところは静かで星空もキレイ、自然豊か、ということだが、その分人工的なものがないので、都会のように徒歩圏にコンビニはもちろんないし、食べに行ける店も少ない。それを承知のうえで日常にはない不便さを堪能しにいくのが旅行だと私は思っている。

一見不便ではあるものの、それだからこそ、日頃享受している当たり前が当たり前ではないことにも気付かされる。

夜はオリオンビールと石垣港で買った惣菜でいっぱいやり、床に着いた。

※写真のお弁当は昼に食べたものだが、こういった手作りの弁当、総菜が石垣港で売っている。

20231128

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2023年11月26日

2度目の西表島2(石垣島⇒黒島)

石垣島には10時に到着したので、その足で石垣港に向かった。
港で地元の方が作ったお弁当を買って、お昼をいただいたが、これを食べると島に来たな~と実感するほどのおいしさだ。

昼過ぎのフェリーで西表島から22キロ離れた黒島に向かった。
ここは牛とウミガメで有名な島で、人口が220人なのに対し、牛は3000頭もいるそうだ。
島の9割が放牧地なので、どこに行っても立派な牛たちに遭遇する。

黒島に到着後、島の神様にご挨拶すべく御嶽に向かっていると、道の両脇にたくさんのパパイヤの木を見付けた。地元の人に聞くと、昔あった集落で植えたものだそうで、今は実がなっていたら、見つけたもの勝ちで取って良いとのこと。観光客であっても、もぎっても良いよ~と言われた。

これだけパパイヤがあったら、島の特産にしてはいかがですか?と、提案したほどだ。
若い子達ならトロピカルフルーツに目がないし、おいしい牛肉が食べられたら、もっと島にはたくさんの観光客が来るのにな~などと、妄想した。

黒島の牛達はここで生まれ、数年経つと本土に送られる。そこで一定期間育てられて、各ブランド牛として出荷されるようになる。つまりは、黒島の牛達がいなければ、日本のブランド牛も存在しない、というわけだ。
島の空気は穏やかで静かだ。この環境がストレスのない牛を育てるのだそうだ。

黒島で半日過ごさせてもらったが、黄昏るには絶好の場所だと思えるのどかなひと時であった。


20231126

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2023年11月25日

2度目の西表島1

2023年11月19日、羽田から石垣島行直行便に搭乗した。
今回はピンクのジンベエジェットだった。機体を見たことで、さらにテンションは上がった。

早朝のため空は澄んでおり、滑走路から既に雪化粧をまとった富士山が見えた。
沖縄に飛ぶ便では進行方向右側の窓際だと富士山が良く見えるので、ここもぬかりなく抑えておいた。

羽田を離陸し東京湾をぐるっと旋回後、機体は南へ向かう。
右側に小さく見えていた富士山が時間の経過と共にどんどん近づいてくる。
毎度ながら機内から富士山をスマホで撮影する。

雪化粧の富士山はやはり美しい。上空からだと富士山山頂もバッチリ見える。
機体が富士山の真横を過ぎる時だった。機体が右下に少し傾いた。
すると、そこには富士山の全景が!!

といっても、機内アナウンスで「富士山が見えます」と言うわけでもなく、さりげなく富士山を見せてくれたパイロットの粋な計らいに感服した。

旅は富士山の絶景からスタートした。

20231125


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2023年10月10日

久しぶりの海外 台湾(番外編)

台湾では事故やケガ、詐欺や置き引きなどに遭うことなく、無事に安全に過ごすことが出来た。
台湾の方は大概親切で、昔の日本の情緒を彷彿とさせる感じの方が多い。

ホテルの中を散歩しているだけで「どこに行くの?大丈夫?」と声(北京語)をかけてくれる。
言葉は理解できないが、その表情から何となく言わんとすることは分かる。そんな感じだ。

故宮博物院での帰りのタクシーでの出来事だ。
行きはホテルからタクシーを呼んだので、ぼったくられることはない、というより怪しいタクシー会社はホテルが呼ばないので安心だ。

だが、帰りはそうはいかない。
故宮博物院からちょうど客を降ろしたタクシーが来たのでそれに乗車した。
行先をスマホの音声ガイドで伝えると「分かった!」と笑顔で答えてくれた。

この笑顔、信用ならないな!と、私のセンサーが反応した。
幸い私のスマホは台湾でも普通に使えたので、googleマップを立ち上げ、ルートを確認しつつ様子を見た。

走行中、本来なら直進すべき道をなぜか右折したので「?」と思ったものの、次の交差点で更に違うルートに入ったら文句を言ってやろうと待ち構えていると、案の定、目的地とはどんどん反対方向に向かうではないか!!

私はスマホの音声ガイドで行先を何度も連呼し、終いには日本語でスマホの画面を見せながら説教した。

「台湾の人達は親切な人が多いのに、あなたみたいな人が台湾人の信用を失わせているんですよ!
そんなことを孫文は教えたのですか?台湾人として恥ずかしくないの!!!」と。

運転手は「分かった、分かった!」と北京語で答えながら、タクシーのメーターを止め、目的地へ向かった。料金をどうするのだろうと思ったら、正規料金にしてくれた。

この運転手、絶対日本語理解してるよな~と思うほど、私の怒り=説教が堪えたのだろうか?
タクシー後部座席には運転手の顔つき身分証明が掲示されているので、それもしっかり撮影しておいた。観光客を舐めた態度に、怒りを通り越し、残念さを覚えた。

日本でもタクシー運転手による遠回り、ぼったくりはチョイチョイあるので、他国の運転手を責めることは出来ないものの、これを良しとしたならば、この運転手のためにならないと思い、日本語ではあるが「孫文が泣いているぞ!!」と説教させてもらった。

これも旅の醍醐味のひとつではあるものの、せっかくの楽しい旅行がこんな些細なことで台無しになることもあるから、旅の準備、自衛対策は万全にしておくことをお勧めする。

故宮博物院で孫文の銅像を見ておいて良かった!ということで、孫文様の写真を以下に。

20231111

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