2019年03月

2019年03月31日

エピソード7:新たな世界へ2


所轄の在宅介護支援センターは、土曜日でも相談を受け付けてくれるので、土日が休みの者には、平日に休みを取らずとも相談に行けるので大変助かった。

特に病気もなく元気な母の状況を説明すると、対応してくれたケアマネさんは「で、どんなサービスを受けたいですか?」と聞いてきた。
「どんなサービスがあるか分からないので相談に来たんですけど」と、私。

対応してくれたケアマネさんは苦笑いしながらも、「そうですよね、では、お母さんにとってどんなサービスが合うか、一緒に考えていきましょう」と、言ってくれた。

元気ではあるものの、気持ちが落ち込んでいることや、他人との接触を嫌がること、長い年月で蓄積されたプライドが邪魔をしていることなどを話した。
すると、「良く相談に来てくれましたね」と言われた。

私のように親の対処に困ってはいるものの、どこに相談に行って良いか分からない人が多いそうで、そのまま放置していれば、間違いなく取返しのつかないことになりがちなのだそうだ。

私自身も一人で抱えていることに限界を感じていたし、外界の刺激を受けない今の母の状況は決して良くないと思っていたから、その気持ちを汲んでくれたことに救われた気がした。


2019年03月30日

エピソード7:新たな世界へ1

カテゴリー「高級養老院物語」1年ほどご無沙汰しました。

母はおかげさまで未だ元気ではあるものの、日に日に体力は弱まっているのが現実だ。
昨年の秋の旅行後に高熱を発してからは、一人で外出するのもままならなくなった。

一時期は年を越せるだろうか…というところまでいったものの、薄紙を剥ぐように、少しずつ体力は回復した。だが、やはり身体能力においてそれが上向きになることはなかった。

体力が衰えると、精神も病みがちだ。
昨年の6月に新しい家に引っ越し、快適になったにも関わらず、気持ちは塞ぎがちで、この頃では「早く死にたい」と口にするようになった。

あれこれなだめながらこの1年何とかやってきたが、このままではいけない!と思い、地元の介護支援センターの門を叩いた。

そこで見たこと、聞いたことは、私にとっても新鮮で驚きだった。