ここはどこ?私は誰?な未来用心肝心

2020年09月02日

自然の摂理

「無理な栄養摂取は虐待」日本医療が抱える、介護と延命の難題は参考になった。

日本人の平均寿命は、2019年時点で女性が87.45歳、男性が81.41歳だ。
江戸時代から比べたら、おおよそ2倍の寿命だ。

この年齢になるまで健康で過ごせれば良いが、大概は基礎疾患があったり、足腰が弱ったりと、医療や運動療法等で何とか生かされているのが実情ではないだろうか。

中には何年も寝たきりという人もいるだろうし、口から食べられなくても胃瘻で無理やり延命させられている人もいる。

歳を取れば肉体の役目は消滅に向けて、少しずつ食欲が落ちていくのが自然の摂理だ。
食べなければどんどん痩せていくから、家族としては少しでも何か食べさせなければと思うが、本人が「いらない」というものを無理やり食べさせるわけにもいかない。

とはいえ、少しでも食欲が湧くように本人の好きなものや、調理に工夫を凝らしてみるものの、日を追うごとにそれは減少しているのが現実だ。

老衰する親を目の当たりにするのはツライことではあるが、本人にしてみれば、この世を精一杯生き、役目を十二分に果たしているわけで、後は肉体から離れて魂に還ることを望んでいることを思うと「食べろ!」と無理強いするのは、それはある種の虐待と言っても良いだろう。

誰もがいつかは朽ちた肉体から離れなければならない。
この世での役目を果たした者を誉め讃え、自然な形で肉体に別れを告げられるよう見守ることが、家族の役目だろうと思う。

いずれにしても、最期は本人の希望通りになるよう、自然な形で迎えられたら良いな、と思っている。



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